糖尿病のQ&A
糖尿病(第11章)

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糖尿病の方が気になる疑問点のまとめ

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糖尿病 (11章-1) 糖尿病のQ&A

糖尿病の方にとって気になる疑問点とその答えを、
Q&A形式で30個紹介します。

Q. 糖尿病と診断されたら、食事制限が必要ですか?

 糖尿病は血液中に糖があふれる病気ですので、その目印である血糖値を目標値に下げることが重要です。そのためには、血糖の上がりやすい“糖質の多い食物”は制限しなければなりません。糖質の摂取過多を防ぎながら、たんぱく質、脂質などをバランスよく摂るなど、食事のコントロールをすることが大切です。
 糖尿病と診断されたということは、それまでの食生活に病気を呼び込んだ原因があるかもしれません。それらを洗い出して、食物に含まれる栄養分を知り、1日の適正なエネルギー量を守ることを意識しましょう。医師などの助言に従いながら食生活を実践してください。

Q. 糖尿病はどうすれば予防できるでしょうか?

 まずは自分の状態を知ることが大切ですので、年に一度は健康診断を受けて、血糖値ほか糖尿病の指標となる数値を把握しましょう。早朝空腹時血糖値が110〜125mg/dl、75g OGTT(75g経口ブドウ糖負荷試験)で2時間値140〜200mg/dlになると「境界型」とされ、糖尿病になる可能性が高くなります。
 糖尿病は、「運動不足」「暴飲暴食」「ストレス」などの生活習慣の乱れが深く関わっています。適正なカロリー量を守りながら、規則正しい食事と適度な運動、適度な休息といった基本的な生活習慣を身に付けましょう。

Q. 糖尿病療養指導士とはどういう仕事ですか?

 医療スタッフとして、糖尿病治療のための自己管理について患者さんを支援する役割を果たしている専門職です。看護師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士、臨床検査技師などの医療従事者が、『日本糖尿病療養指導士認定機構』という機関で実施する試験に合格すると、資格を得ることができます。糖尿病は合併症や心臓や脳血管の病気を防ぐことが重要なため、療養支援は治療に直結します。
 ですから、糖尿病療養指導士は患者さんにとって強い味方です。一度資格を取得したあとも、5年ごとに更新する必要がありますので、糖尿病療養指導士は最新の糖尿病治療を提供できる能力を持っています。

Q. 糖尿病腎症と診断されました。どんな治療がありますか?

 糖尿病腎症と診断されたら、それ以上腎症が進行しないようにする治療が重要です。そして、腎不全による人工透析療法へ進むことを防ぐ必要があります。まずは、病気の進行度がどの程度かを専門医のもとで評価してもらいましょう。血糖のみならず血圧を厳格に管理することが大原則ですので、減塩に努めながら、必要に応じて降圧薬であるアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬やアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)といった薬を服用することが大切です。腎機能低下が進行してきた場合には、たんぱく制限食を取り入れることもあります。詳しくは専門医の判断を仰いでください。

Q. 糖尿病網膜症になると失明につながるのは本当ですか?

 本当です。現在、緑内障、黄斑変性症に続いて、成人の失明原因の第3位にあたり、年間約3000人の糖尿病患者が視力を失っています。
網膜は眼球裏側の眼底にある薄い神経の膜で、ものを見るのに不可欠な役割を担っています。網膜には無数の毛細血管が張り巡らされていますが、高血糖が続くとこれらの血管が損傷を受け、網膜の隅々に酸素が行き渡らなくなります。それを補おうと新しい血管が作られますが、そうした血管は脆いため、ひとたび出血が起こると網膜剥離が起こることがあり、視力低下・失明の危険性が高くなります。糖尿病になって10年以上経過すると網膜症のリスクが高まるため、定期的に眼底検査を受けましょう。

Q. 糖尿病の食事療法はどのように進めるのですか?

 まずは自分の食習慣の問題点を知り、それを一つひとつ改善していくことです。『糖尿病食事療法のための食品交換表』(日本糖尿病学会)に基づいて、適正な栄養量の摂取と栄養のバランスを摂ることを心がけましょう。日頃から食事記録をつけて、自分の食事を意識的に確認する習慣をつけることをおすすめします。
 食習慣を整えるために、自分の1日のエネルギー摂取の目安を知っておくとよいでしょう。身体活動×標準体重(身長(m)×身長(m)×22)で算出します。身体活動量の目安は、デスクワークで25〜30kcal/標準体重(kg)。立ち仕事で30〜35kcal/標準体重(kg)。力仕事で35〜kcal/標準体重(kg)とされています。

Q. 糖尿病でもおいしく食べられるレシピのコツはありますか?

 糖尿病の方におすすめのレシピは、食材の組み合わせがカギです。
 どんなによいレシピでも、嫌いな食材が入っていては長続きしません。糖質やカロリーが低くて、なおかつ自分の好物である食材を探し、それらを組み合わせたメニューにすればストレスなく食べられます。たとえば、「豆腐」「きのこ類」「こんにゃく」「海藻」「野菜類」のうち、好きなものは何ですか? ひき肉にそれらのカロリー・糖質の低い食材を合わせてハンバーグを作れば、簡単にヘルシーレシピになります。近年では、麺類の代用として使えるこんにゃく麺なども多く出回っています。また、薬味をうまく活用しても満足度が出るので試してみましょう。

Q. 糖尿病神経障害とはどのような病気ですか?

 高血糖が続くことによって、神経に栄養を供給する血管がダメージを受けると、体中の神経細胞に血液が行き届かなくなります。すると全身の神経に障害が起こり、さまざま症状をきたすのが糖尿病神経障害です。
 感覚・運動神経障害による、両足の感覚の鈍り、しびれ感、自律神経障害による発汗異常、たちくらみ、便通異常、勃起障害、無自覚低血糖のほか、顔面神経麻痺、筋萎縮などのさまざまな症状が起こります。糖尿病になってから5年ほどで発症することが多いので、発症に至らないように血糖のコントロールを心がけましょう。

Q. 糖尿病で足を切断することがあると聞きましたが本当ですか?

 本当です。糖尿病によって、年間約2万本の足が切断されています。
 これは、動脈硬化による血流の悪化、神経障害による感覚低下、糖尿病に伴う易感染性が原因です。足に潰瘍などができた場合、健康な人は違和感によって異常に気づき、速やかに治療できますが、糖尿病患者さんは神経障害による感覚低下のため気づくのが遅れ、悪化してしまうのです。
 糖尿病の人は、血糖のコントロールとともに、日常的に自分の足の状態をチェックしましょう。足の皮膚の硬さや色、足の指の間や爪も確認し、少しでも怪しい症状が現われていたら、すぐに医師に相談してください。フットケア外来という足を専門に診る外来を開設している医療機関もあります。感染症や潰瘍を発見した場合には速やかに治療してもらいましょう。

Q. 糖尿病が完治することはありますか?

 2型糖尿病であれば、早期発見早期治療により改善できる可能性は充分にあります。特に、薬物療法に頼らなくてよい段階であれば、生活習慣を改めて食事と運動に気をつけ、体重を落とし、血糖値や血圧を下げることによってメタボを回避すれば、よい状態を維持することが可能です。すい臓の機能が回復すれば、インスリンの産生能力も蘇ります。しかし、食生活や運動習慣に問題があったり、体重が増えたりすると、血糖のコントロールが悪化します。
 一方、1型糖尿病はウイルスの感染、自己免疫異常などによりインスリンを産生する細胞自体がこわれてしまう病気であるため、現時点では一生、インスリンを補給しながら病気とつきあっていく必要があります。しかし気を落とさず、病気とうまく付き合っていく心構えが大切です。

Q. 父親が糖尿病です。糖尿病は遺伝するのですか?

 遺伝する場合もあります。
 親や肉親が糖尿病の場合、そうでない人に比べて糖尿病になりやすいことは確かです。ただし、糖尿病の遺伝というより、インスリンの分泌が遅い、低下しやすいなどの体質の遺伝です。そこにカロリー過多、運動不足、肥満、ストレス、加齢などの要因が重なりあうことで、糖尿病になりやすくなるのです。
 また、家族の場合、食生活や生活習慣が似ていることが多いですから、糖尿病になりやすい条件をそろえている可能性もあります。家族みんなが協力し、糖尿病になりやすい生活習慣を改善していくことも大切なのです。

Q. 糖尿病の改善に対して、運動の効果はあるでしょうか?

 効果があります。
 運動によりエネルギーを消費すると、ブドウ糖や脂肪酸を活用するため血糖値が下がります。食事療法と両輪で行えば、エネルギーの摂取と消費のバランスが改善されます。運動により筋肉がつくと代謝も上がり、さらにエネルギーを消費しやすくなります。また、高齢者が陥りやすい筋肉の衰え、骨粗鬆症の予防にもなるほか、血液の循環もよくなり、心肺機能も高まるなど、よいことずくめです。
 糖尿病患者の運動は、歩行やジョギング、水泳などの有酸素運動がおすすめです。1日1万歩、消費エネルギー160〜240kcalが望ましいといえます。筋力維持のためにはレジスタンス運動(筋力トレーニング)も重要です。ただし、糖尿病の改善をめざして運動を始める前には必ず医師に相談してくださいね。

Q. 糖尿病になったらお菓子はやめなければなりませんか?

 完全に止める必要はありません。
 甘いお菓子が血糖値を上げるは確かですが、血糖値が上がりにくいものを選び、上がりにくい食べ方をすればお菓子を食べてはいけないわけではないのです。むしろ、お菓子を完全に止めることで、ストレスを溜めてしまうのも精神衛生上よくありません。
 その代わり、食べるお菓子と食べる時間には気をつけるようにしましょう。砂糖不使用、低糖質、低GI、低カロリーというキーワードを頭に入れて選ぶのもおすすめです。最近は、低糖質のスイーツがコンビニなどでも売られていますので、うまく活用しましょう。
 そして寝る前に食べるのはNG。昼間の活動時、食事と食事の間に食べるのがよいでしょう。1日の摂取カロリーも考え、食べ過ぎてはいけません。

Q. 糖尿病患者が摂るべき食べ物はありますか?

 キーワードは“食物繊維”です。
 食物繊維は、小腸での糖の吸収を遅らせる働きがあるため、食後血糖値の急上昇を防ぎ、インスリンを分泌するすい臓の負担を減らします。総エネルギー量を増やさずに満腹感が得られるのも食物繊維のメリットです。
 食物繊維を効率的に摂るには、野菜、海藻類、きのこ類がおすすめです。豆類ではおから、納豆。こんにゃく、玄米、胚芽米、ふすま入りパン、全粒粉パンなどもよいですね。コンビニでも低糖質で食物繊維が豊富なパンが売られるようになりました。そのほか、糖尿病によい食べ物については、『糖尿病食事療法のための食品交換表』(日本糖尿病学会)を大いに活用してください。

Q. 糖質制限をしていれば、糖尿病になりませんか?

 短期的には糖質制限が糖尿病を防ぐことは確かです。糖質制限は、血糖値の上昇を防ぎ、カロリー過多も防ぎます。
 ただし、糖質が大切なエネルギー源であることも事実です。昨今は健康な人々の間でも、ダイエット目的で糖質制限が行われていますが、体調や体の条件は個々で違いますから、やみくもに糖質制限をしていいものかどうかは議論があります。自分勝手に特定の栄養をカットしたり、過剰摂取したりせず、自分の体の状態、現時点での糖尿病のリスクなどをきちんと評価してもらって取り組むべきだといえます。また、1型糖尿病の場合、インスリンを産生する細胞自体がこわれてしまう病気なので糖質制限とは無関係です。

Q. 糖尿病患者が外食する場合、選んでもよいメニューはありますか?

 丼ものより定食。加工されたものより肉、魚、野菜。精製小麦より全粒粉など、元の食材がわかるものをバランスよく摂るのがおすすめです。
 たとえばメニューが豊富な居酒屋などでは、揚げ物を避け、焼き魚やサラダをうまく選ぶことでバランスよく食べることは可能です。外食のデメリットは、量も含め、エネルギー、塩分、糖分、脂質の量がわからないことですが、近年では、メニューにカロリーなどを表示しているお店も増えていますから、それを参考にするのもいいでしょう。気になるようであれば、食品交換表を参考に食べ物の糖質やカロリーをチェックし、あらかじめメニューをシミュレーションしておくとよいかもしれません。

Q. 糖尿病発症に体重は関係ありますか?

 関係あります。
 体重が多い、あるいは最近増えたという場合は、明らかにカロリーや糖質が過多であることを体自らが示しているのです。減量はインスリンを分泌するすい臓の細胞を休めることになるので、増えすぎた体重を減らすことは最も手っ取り早い糖尿病予防になるといえるでしょう。
 体重の増減を意識するためには、自分の適正体重を知っておくことも大切です。BMI(Body Mass Index:体重kg÷身長m÷身長m)25以下を目標にしましょう。ただし日本人の場合、やせていても糖尿病の人がいます。また、食べる量が少なくても、糖質摂取に偏っている人は糖尿病の危険性があるので気をつけましょう。

Q. 糖尿病になったらアルコールを控えなければならないのでしょうか?

 原則、禁酒がよいでしょう。アルコールは一度飲み出すと自己制御がなかなか難しいものです。
 ただし、自己制御できるのであれば、男性は1日25g、お酒で換算するとビール中瓶1本、日本酒1合、焼酎0.6合、ワインはグラス2杯、ブランデーとウイスキーはダブル1杯を守りましょう。女性はほぼその半分が適正です。
 適度な飲酒は、一酸化窒素を分泌して糖尿病の発症に抑制的であるという可能性も指摘されています。糖質を抑えるという観点では、ウイスキー、焼酎、ブランデー、ジン、ウォッカなどの蒸留酒がおすすめですが、どちらにせよ飲み過ぎは厳禁です。

Q. 糖尿病と診断されましたが、甘いものを食べたいです。どうしたらよいでしょうか?

 食べる物と量、食べる時間を考えて工夫してみてください。
 甘いものはどうしても糖質が多くなりますが、それを主食のお米に換算してその分を減らすといったこともできます。たとえば、どら焼き、大福1個は糖質約35g、ごはんならお茶碗2/3杯程度です。クッキー3枚で糖質約20gなので、ご飯1/3杯程度です。
 あんこなら、食物繊維である小豆の皮が残っている粒あんがおすすめです。おからケーキ、豆乳どら焼き、ブラン(小麦ふすま)や全粒粉を使ったお菓子、糖質オフの甘味料を使うなど、日々意識して糖質を摂りすぎないよう心がけましょう。

Q. 毎日お茶を飲めば血糖値が下がると聞きましたが、本当ですか?

 下がるというよりは、上がるのを防ぐ効果があります。
 緑茶を1日6杯以上飲む人とまったく飲まない人では、飲む人のほうが糖尿病になる人が33%減ったという結果が、JACCスタディという文部科学省科学研究費がん特定領域大規模コホート研究(40〜65歳の男性6727人、女性10686人)で報告されています。
 これはカフェインに抑制効果があるのではと考えられています。また緑茶に含まれるカテキンには血糖をコントロールする効果があり、腸での糖の吸収を遅らせ食後血糖値の上昇を防ぎます。緑茶のみならず、グァバ茶、桑の葉茶、ギムネマ茶、サラシア茶ほか、お茶の摂取はおすすめできるといえます。好みのお茶の成分と効能を調べ、積極的に摂りましょう。

Q. 糖尿病患者におすすめの間食はありますか?

 ナッツ類、大豆を使った加工食品、無糖ヨーグルト、果物(ブルーベリー、パパイヤ、キウイ、いちご、びわなど食物繊維が多いもの)、寒天ゼリー、きな粉、ふかし芋、おにぎり、せんべいなどです。ヨーグルトにきな粉をかけるなど、うまく組み合わせるのもいいでしょう。
 糖質であっても、穀類、芋類、豆類などに含まれるデンプン、果物のペクチンは、分解・吸収に時間を要し、小腸での糖の吸収を抑えます。これらを食べるには、タイミングも重要です。昼間の活動前や薬を服用した後、食後などにしてください。夜に食べるのは避けましょう。

Q. 糖尿病患者が果物を食べる時の注意点はありますか?

 確かに果物は糖分が多いですが、さまざまな栄養素が含まれているため、摂り過ぎないように気をつければ大丈夫です。糖の吸収を抑える食物繊維が多いのは皮の部分ですので、食べられるものは洗って皮ごと食べるのがおすすめです。
 注意しなければならないのは、缶詰やドライフルーツなど加工された果物製品。生の果物よりもビタミンCが少ないうえに、糖度が高いので、つい食べ過ぎてしまうと血糖コントロールに悪影響を及ぼします。よく食べる果物があったら、栄養素と効能、カロリーなどを調べておき、1日の食事との兼ね合いを考えて適度に食べましょう。

Q. 糖尿病にコーヒーが効くって本当ですか?

 カフェインやクロロゲン酸(ポリフェノールの一種)が血糖上昇を抑え、脂肪燃焼を促すとされています。
 2017年の欧州糖尿病学会で、女性の糖尿病患者は、コーヒーを1日1杯以上飲む人はまったく飲まない人に比べ、全死亡リスクが約5〜6割低下したという報告があります(1999〜2010年の米国国民健康栄養調査のデータ)。残念ながら男性については有益性が認められませんでした。
 JACCスタディという日本の大規模コホート研究では、コーヒーを1日3杯以上飲む人は糖尿病リスクが42%減ったという結果が報告されています。しかし、どんな食品も摂り過ぎは害の恐れがありますので、過度な摂取は控えましょう。

Q. チョコレートが大好きですが、糖尿病患者は食べてはいけませんか?

 食べてはいけないことはありません。
 チョコレートは高カロリーですが、摂取量に気をつければ、脂質が多いため吸収されにくく、腹持ちもよくなります。おすすめなのは高カカオ(カカオマス40%以上)のダークチョコレートです。ダークチョコレートはインスリンの働きを高め、血糖値が下がるという研究報告があります。カカオマスに含まれるカカオポリフェノールという抗酸化物質は、動脈硬化の進行も抑えます。またテオブロミンという成分は血行を良くし、心身をリラックスさせる効果もあるのです。糖質とカロリーをよく見て、食べ過ぎに注意しながら楽しみましょう。

Q. 糖尿病の前兆にはどんなものがありますか?

 ごく早期では自覚症状がまったく現れないこともありますが、自覚症状としてわかりやすいのは頻尿です。しかも多量の尿が出るため、喉の渇きも強くなります。
 糖尿病は血液中のブドウ糖が細胞に取り込まれなくなるため、食べても痩せてくるのが特徴です。またブドウ糖がエネルギーにならないため、疲れやすくなります。進行するとともに動悸、息切れ、皮膚の乾燥やかゆみ、足のむくみ、足がつるなど、合併症に伴う自覚症状が増えます。合併症が現れてはじめて気づくという場合もあります。
 また、1型糖尿病の場合は、風邪のような症状から突然発症することもあります。風邪の症状が長引いていて、頻尿・喉の渇きがあれば要注意です。

Q. 糖尿病患者が低血糖になりやすいのはどんな時ですか?また、どんな症状ですか?

 インスリン療法や薬物療法のコントロールがうまくいかないと、低血糖になりやすくなります。
 食事が不規則な時に起こることがあります。激しい運動、飲酒や入浴も要注意です。薬の飲み間違いや、打ち間違いも原因となります(種類、用量、タイミング)。z  症状は動悸、冷や汗、手指のふるえ、顔面蒼白、頻脈、強い空腹感、不安、頭痛、かすみ目、めまい、眠気などです。これらのシグナルが危険信号で、低血糖を放置すると意識障害、昏睡などに至り、命に関わることもあります。一刻も早くブドウ糖を補給しないと危険です。糖尿病患者は、高血糖のみならず低血糖への注意が大切なのです。

Q. 糖尿病患者が気を付けなければならない飲み物はありますか?

 缶コーヒーやコーラなどの清涼飲料水は、糖質が高い飲み物の代表格です。 “砂糖の塊が溶けた液体”などと評されることも。血糖値を急激に上げてしまうため、糖尿病患者にとってはきわめて危険な飲み物です。
 また、エネルギーの補強をうたったドリンク剤やスポーツドリンクにも気を付けてください。角砂糖相当量で10個以上も含まれているようなものもあります。血糖が急激に上がる異性化糖といわれる、果糖ブドウ糖液糖、ブドウ液糖果糖、高果糖液糖にも注意しましょう。スーパーやコンビニでは飲み物の容器に記載されている成分表をよく見てください。

Q. 糖尿病患者が食べてはいけない食品を教えてください。

 「食べてはいけない食品」というものは基本的にありません。
 それぞれの食材には、栄養素として体にとって何らかのメリットがあるものが含まれているものです。確かに、穀物、いも、かぼちゃなど炭水化物の多い野菜、くり、ぎんなんなどの種実類、大豆以外の豆類、果糖やブドウ糖を多く含む果物などは過剰に摂り過ぎないように注意すべきですが、他の食材との組み合わせを考えながら、少量をうまく摂ることも大切なのです。糖質を多く含む食品に気をつけながら、1日の適正なエネルギー摂取量と栄養バランスを取ることが何よりも大切だといえます。

Q. 糖尿病患者が塩分を摂りすぎるとどうなりますか?

 糖尿病で血圧が高い人は、糖尿病でない人と比較して2倍ほど潜んでいますので、高血圧を悪化させる塩分の摂り過ぎはよくありません。
 高血圧は糖尿病の合併症発病・進行を早めますし、なかでも糖尿病性腎症の発病を早める危険性があります。腎症が進行すると、さらに血圧が上がりやすくなります。すると、腎臓の細い血管はさらに血圧上昇で障害され、腎症が悪化するという負のスパイラルに陥ってしまいます。『高血圧治療ガイドライン』(日本高血圧学会)でも糖尿病患者は糖尿病でない人より血圧を低く管理すべきとしています。食塩1日6gを目標にしましょう。

Q. 健康によいと聞く甘酒。糖尿病患者は飲んではいけないのでしょうか?

 1日の総カロリーや急激な血糖値上昇に注意すれば、飲んでも差し支えありません。
 甘酒には、酒粕由来のものと、米と米麹を発酵させて作るものの2種類あるのですが、おすすめは酒粕甘酒です。酒粕は食物繊維が豊富で、血糖値のコントロールを助ける成分も含まれています。市販のものでは100gあたり70kcal前後、糖質15g前後/100mlですが、酒粕は水・砂糖の量を少なめにして作ってみてもよいでしょう。また飲み方にも気を使い、ゆっくり飲むべきです。そして、寝ている間に血糖値があがらないように、夜寝る前に飲むのは控えてください。